弊社が運営する訪問美容サービス「care sweet」は2021年より施設やご自宅の高齢者に「介護美容」を届けるサービスを開始し、2024年は3年前と比較し、サービスを導入する施設数が11倍になり、利用者数は8倍になりました。
また、高齢者向け美容サービスを専門としたプロフェッショナルを育成するスクール「介護美容研究所」の2025年4月の入学者は約600名を予定しています。
今後も高齢者やご家族の方、介護職の方から求められるサービスになるために、一層のサービス改善に努めてまいります。
介護美容とは
介護を必要とする高齢者に、美容(メイク、ネイル、エステなど)を中心としたケアサービスを提供し心身のケアを行うことです。美容を通じ、ADL・QOLを向上し、健康寿命の延伸に寄与できることを目指します。
また、美容の知識や技術とともに介護・医療関連資格や知識を持つ、介護美容を提供するプロフェッショナルを「ケアビューティスト」と呼びます。
介護美容の効果―ネイルをきっかけに高齢者間のコミュニケーションが活発に!
※写真はイメージです
あるケアビューティストがグループホームに定期訪問でネイルケアを施していました。(※グループホームでは認知症の方が暮らしています。)
認知症の方の中には、他の利用者様や職員とうまくコミュニケーションが取れずふさぎ込んでしまい、施設の課題となっていることも多いです。その方は、ネイルに関しても最初は消極的でしたが、ケアビューティストが何度かお声がけをしたところ、一度ネイルケアをしてみることになりました。
実際にケアをしてみると、本人から「ピンクにしてみたい」とのご要望があり、好きな色になった爪を見て大変喜ばれました。その出来事をきっかけに、他の利用者様ともネイルを見せ合ったりコミュニケーションをたくさん取れるようになり、笑顔も見られるようになりました。
介護美容によってご家族の介護ネグレクトが改善された事例
【介護美容を導入する施設長の声】 尾久のはらっぱ(東京都荒川区)施設長の佐野様より
尾久のはらっぱでは、介護美容研究所を卒業した「ケアビューティスト」が職員として在籍しており、毎月22日に「はらっぱBEAUTY」を開催し、入居者・利用者の方に介護美容を提供しています。
介護美容を取り入れてよかったことは、入居者・利用者の方の表情が明るく変化し、感動が生まれたこと。中でも8割を占める認知症を持つ入居者・利用者の方は5分前のことを忘れてしまいますが、きれいに彩られたネイルや鏡の前でメイクアップされたお顔をもう一度ご覧になることで、その時の感動を思い出し、ポジティブな気持ちになっています。入居者の方から「またやってもらいたい」「結婚できるかな」などの言葉を聞くと、その方の人生観も変わったのではないかと思うこともあり、「介護美容」がそのきっかけになっているのはすごく素敵なことだと思っています。
また、普段笑顔をほとんど見せなくなった認知症を持つ入居者の方がメイクをしたことで、 表情がパッと明るくなり、その姿を写真に収めてご家族に送ったところ、 ほとんど施設に来ることのなかったご家族が施設に訪れ、食事介助まで行うようになったこともありました。
・インタビュー動画はこちら:https://www.youtube.com/watch?v=up4kado4znI
技術スクール「介護美容研究所」の卒業生は2025年3月で累計2,997名に
高齢者に美容を提供するプロフェッショナルを育成する技術スクール「介護美容研究所」は2018年に原宿で1校目が開校以来、年々受講生が増加し、2025年3月末には累計の卒業生数が2,997名になります。卒業後は、ケアビューティストとして個人事業主や副業、また介護士や看護師として働く現場で導入するなど様々な働き方で、地域の高齢者に美容を提供します。2025年の4月には約600名の方が入学予定です。
また、スクールへの問い合わせ数も増加しており、3年前に比べ2024年は48,915件で3倍になりました。入学者の受講動機から、「高齢者への美容の提供を仕事にしたい」、「働く介護現場に美容を取り入れたい」と思う方も増えていることがわかります。
■上記についてメディア掲載いただきました。
・VOIXニュース
care sweetが提供する「介護美容」導入施設が3年で11倍に増加した理由とは
・介護ニュース
介護美容、3年で導入施設11倍!高齢者の笑顔とQOL向上の鍵